テーマ
写真動向解読
写真を歴史からかえ鑑みて、経てきた写真の立ち位置、社会の変貌に対して写真を読み解く
講師
タカザワケンジ
【アサヒカメラ】【PHOTO GRAPHICA】【写真画廊】【IMA】【芸術新潮】などの写真評論・インタビュールポを執筆。また【アサヒカメラ】でホンマタカシ氏がホストを務める写真時評対談「今日の写真」の構成およびコラム「写真探検ノート」を連載中。2011年【週刊新潮】で「二人の写真家から見た3.11から1年 藤原新也×ホンマタカシ」の連載企画・執筆・編集。金村修写真ゼミ「写真史は眼と脳を刺激する!」企画および共同レクチャー。2010年から毎月1回、フォトグラファーMOTOKOと写真についての対談「活動写真」をユーストリームで配信中。アーカイブ配信有。単行本【ライカな眼】(高梨豊 著 毎日コミュニケーション)【使うローライ】(双葉社)ほかを企画編集。編共著に【GR DIGITAL BOX】(東京キララ社)監修に【study of photo 〜名作が生まれるとき】val william 著(イギリスの編集者・キュレーターのヴィルウィルアムズによる名作写真の解説。
11:10〜 写真の発明
画家たちが精密な描写をするために用いたカメラ・オブスキュラから、写真術の発明へ。写真が発明された19世紀には、ポートレート、芸術、戦争など、すでに多様な作品が生まれていた
12:30〜 昼食
13:30〜14:20 芸術写真の二つの流れ
写真を芸術に高めようとしたアルフレッド・スティーグリッツらの試みとマン・レイらシュルレアリストたちから高く評価されたユージューヌ・アッジェの作品を中心に、彼らの作品の「芸術性」を検討する。
14:30〜15:20 報道写真の時代
新聞、雑誌などのマス・メディアが発達するとともに、写真は多くの人々の目に触れることになる。そのなかでも、ウォーカー・エンバス、カルティエ=ブレッソンらの作品は、なぜ、時代を超えて評価され続けるのか。
15:30〜16:20 日本写真の伝統
欧米の写真の流れに影響を受けつつも、独自の発展を遂げてきた日本写真。戦前の芸術写真、戦後のリアリズム運動。VIVO以降の現代写真、その後の森山大道、荒木経惟らの作品を系譜をたどりつつ、日本写真が世界で注目される理由を考える。
16:30〜17:20 デジタル時代の写真
銀塩からデジタルへとシステムが変更されたことで、写真にどんな影響があったのか。写真の社会的価値を検討する「ソーシャル・フォト」という言葉を手がかりに、インターネット時代の写真の価値を検討する。
17:30〜 現代写真のトピックス
現代美術との関わりを深めることで、写真表現はますます多様化している。美術館、ギャラリー、アートフェアなどのフィールドで写真はどう扱われているか。欧米の事情を紹介しつつ、今後の写真の展望を探る。
講義終了後、懇親会を開催
10:00〜13:00 ポートフォリオレビュー
参加してくださった皆様、タカザワケンジさん、ありがとうございました。
AMA・BAW「Photo Lecture」(尼崎)http://t.co/Ltf3sYTj6o 初の試みということで集客に苦戦していた様子で心苦しかったのだが、来てくださった方たちがとても真剣で、レクチャーにも力が入った。(つづく)
— タカザワケンジ (@kenkenT) June 10, 2013
(つづき)1日目に写真史を高速で語り、二日目に講評会。こういうパターンは初めてだったのだが、写真史で共通の土台を持ったうえで、参加者の方たちの作品を批評すると、言葉が通じやすいような気がした。いいかも。(つづく)
— タカザワケンジ (@kenkenT) June 10, 2013
(つづき)あと感じたのは東西の写真文化の違い。以前から、写真教育環境の違いや、写真ギャラリーの運営方法などの違いは知っていて、歴史的にもアマチュア写真クラブが活発だったことは頭にあったが、今回、講評してみて、あらためて独特のアマチュア写真文化があることがわかった。面白い。
— タカザワケンジ (@kenkenT) June 10, 2013